加熱調理でノロウイルスを確実に死滅
食中毒菌同様に十分な加熱をすることで病原体であるノロウイルスを死滅させ消毒することができます。厚生労働省では、学校給食や社員食堂など大量調理施設では食材の中心温度を85度から90度で90秒以上を推奨しています。特にノロウイルスに汚染されやすい二枚貝や大量に食事を提供する施設では十分な加熱を心がけましょう。そのため大量調理施設では、確実に加熱したか確認するため中心温度計を使用して加熱状態を確認します。中心温度が90度で90秒以上で多くの食中毒菌を死滅させることができます。
食材の中心温度が85度から90度で90秒以上の加熱で死滅
食品を加熱する際に中心部までシッカリ加熱されず生焼けだったりすることがあります。この状態は、食品に付着した病原体が完全に死滅した状態ではなく食中毒の原因になる可能性があります。そこでしっかり加熱をする為のポイントをまとめてみました。牛肉など加熱されやすい食材は、冷蔵庫から出してスグ加熱すると表面だけが焼けて中心部が生の事があります。しっかり加熱するためには、冷蔵庫から出して常温にしてから焼く事がおすすめです。また、ステーキなどは、中心部まで加熱させるためにフライパンに少量の水を入れて蒸し焼きにするのもおすすめです。揚げ物料理では、油の温度に注意です。高温の油で食材を揚げると表面は焦げて中心部が生なことが多いです。揚げ物をする際には、一般的な180度~200度の温度で調理することがポイントです。逆に温度が低いと中心まで加熱されないこともあります。食材の中心まで加熱されたかを判断するため竹串などを使用して確認することが有効な方法です。
電子レンジでノロウイルスを死滅させる時の注意点
加熱することによってノロウイルスを死滅させることができますが、電子レンジでもノロウイルスを加熱消毒する効果が期待できますが、確実なものでありません。電子レンジは、微細な電磁波(マイクロウェブ)を食品に当てることで食品中に含まれる水分を振動させて加熱をする方法です。しかし、電磁波は、角に集まる習性があり均等にされない欠点もあります。そのため均等に加熱をするためには、食材をまぜながら加熱したり食材を回転させながら電磁波に当てる必要があります。その為、電子レンジでも確実に加熱されている部分はノロウイルスを死滅させることができるが加熱不十分な場所は消毒も不十分であり注意が必要です。