ノロウイルスの感染のピークは冬場

ノロウイルスの流行は寒く乾燥する冬がピーク

ノロウイルス流行は11月から翌年3月冬場に流行のピークを迎えます。また、最近では、夏場でもノロウイルスの流行の報告があり1年中注意が必要な病原体です。食中毒菌は、暑く湿度が高い夏から秋に流行しますが、ノロウイルスは食中毒菌と異なり、暑さや湿度が増殖に関係なく、寒い時期に不活化(死滅)しない為に流行すると考えられています。これは、同じウイルスであるインフルエンザも同様で、寒く乾燥した時期に流行します。ノロウイルスは、食品に汚染しても増殖はしないのも食中毒菌との大きな違いです。食中毒菌は、食品に付着した病原体が増殖し、そのまま飲食する事で感染します。しかし、ノロウイルスの場合は、食品に付着しても増殖はせず、強い感染力があるために少量でも体内に侵入すると爆発的に増殖をして感染します。体内に侵入した病原体が小腸の上皮細胞で爆発的に増殖し胃腸の機能を低下したことによるものです。回復するまでの期間は、おおよそ数日から1週間程度といわれております。

寒く乾燥する冬場はノロウイルスの感染に注意

上記で説明した通り、ノロウイルスの流行は、寒くなる秋から冬にかけてがピークです。日本国内で流行した初期の段階から牡蠣などのに二枚貝がノロウイルスに汚染されている調査報告があり、また、秋から冬にかけて牡蠣を生食する時期とも一致した為に牡蠣が、原因食材と言われる様になりました。しかし、その後の研究で、原因となった食材が牡蠣以外の食材で多く発生している点や牡蠣を生食しない冬場以外(夏場)にも流行した為、牡蠣の生食が流行の原因だという説が薄まりました。一方、食中毒を起こした原因施設の多くで、調理や食品加工に従事するスタッフが病原体を保有し、同じ遺伝子のノロウイルスが患者さんの便からも検出され二次感染によるものが最近の流行の原因だと言われています。特に冬場は、ノロウイルスが不活化するまでの時間が長く(下で説明)、患者さんの下痢便や嘔吐物などの汚物に含まれる病原体が強い感染力を持ち続けています。その為、手洗いが不十分により食品や周囲の器具や備品を汚染し感染が拡大し流行する事が多いです。

寒さに強いノロウイルスが流行する冬場

ノロウイルスは、気温が下がる冬場はノロウイルスが不活化(死滅)しづらくなる事もわかってきました。最もノロウイルスが活動するのに適した温度は、0度から2度程度だと言われており、この温度の環境ならば約1か月は不活化しない事もわかってきました。その為、冬場はノロウイルスが不活化するまでの時間が長くなり、色々な場所がノロウイルスに汚染され、感染リスクも高くなると言っていいでしょう。ノロウイルスに感染した患者さんは、激しい下痢や嘔吐の症状を繰り返し、便器やドアノブなど様々な場所を汚染します。気温が下がる冬場は、ノロウイルスに汚染された場所が消失しづらくなる為、至る場所がノロウイルスに汚染されます。特に注意しなければいけない場所は、不特定多数が利用する公衆トイレ、駅や商業施設さらには飲食店のトイレは注意が必要です。その為、飲食店従業員などは、利用客が使用するトイレで手指がノロウイルスに汚染され、使用後の手洗いが不十分によりノロウイルスを保有し食中毒の原因となる事は少なくありません。尚、一般的に冬場に感染症が増える理由は以下の2つがあると考えられています。

ウイルスの伝播性・感染力増強

空気が乾燥する冬期にはウイルスの水分が蒸発して比重が軽くなるため、空気中にウイルスが浮遊し、伝播しやすくなります。また低温・低湿度下ではウイルスが体外でより長く安定して存在することが可能となります。

人の免疫力低下

一方体温が低下すると代謝活動が低下し、免疫を担う細胞の働きも低下します。その結果、人の抵抗力が下がってしまいます。また乾燥によりのど・鼻腔・気管支の粘膜が乾いた状態では、本来粘液でウイルスの進入を防いでいるのどや鼻の粘膜が乾燥して傷み、ウイルスが体内に侵入しやすくなり、感染を起こしやすくなります。

冬に流行する感染性胃腸炎の大半は、ノロウイルスやロタウイルス等 のウイルス感染によるものと推測されます。ノロウイルスによる感染性胃腸炎の患者発生は、毎年11月に入ると急増し、12月にピークを迎えます。感染性胃腸炎には、真冬である12~1月頃に一度ピークができた後、2~4月にもう一つなだらかな山がみられます。前半はノロウイルスが多く、後半はロタウイルスが主な病原体であると考えられます。最新のノロウイルス食中毒の発生状況は、保健所が監視をしており東京都の場合は、都内261か所の小児科定点医療機関からの報告状況をまとめています。また、感染症発生動向調査における定点医療機関から保健所への報告において、定点当たり患者報告数が20人/週を超えた保健所の管内人口の合計が、東京都の人口全体の30%を超えた場合には、広域的に流行が発生・継続しているとして警報を発しています。

厚生労働省2015年冬に新型ノロウイルスの流行を警戒

厚生労働省のホームページによると平成27年9月30日付で全国の都道府県および特別区などの衛生主管部(局)長に対して「ノロウイルス食中毒予防」の通達をおこなっています。例年この様な通達は行われ形式的に行われ関心が低い発表ですが、今年は例年と違って既に新型のノロウイルスによる食中毒事件が多数発生し、静岡県では、この時期として異例な警報まで発令しています。厚生労働省が発表した内容の概要は以下のとおりです。

毎年11月頃から翌年3月頃まで多数発生し、食中毒の年間患者のうち約半分は冬期です。患者数および発生事件数が最も多かった平成18年は、従来にない新しいタイプが流行したことが原因だと考えられます。平成27年に発生したノロウイルス食中毒を国立感染症研究所と川崎市の共同研究により今までに検出されなかった新しい遺伝子型が発見されました。そのため平成18年にノ爆発的に流行したのに備え、ノロウイルスの感染が拡大する原因施設(学校給食・社員食堂・弁当屋などの大量調理施設、体力や免疫力が低い病院や老健などのハイリスク施設、多くの人がいる学校など)には、ノロウイルスの予防正しいノロウイルスの教育など早期に実施するよう指示がありました。

2015年新型ノロウイルスのタイプは「GⅡ・17」

平成27年9月26日に国立感染症研究所と川崎市は、昨年から発生しているノロウイルス食中毒の遺伝子を分析した結果、今までには無い新しいタイプを発見したことを発表しました。昨年まで流行していたノロウイルスは、「GII・4」型というものでしたが、今年は「GⅡ・17」型です。これは突然変異し、今までにはない遺伝子配列となった可能性が高いです。私たちヒトの体は、ウイルスなどの病原体に抵抗性(免疫力)をもっていますが、遺伝子の型が違うものに対しての抵抗性は非常に低い(むしろ無防備)状態です。その為、ノロウイルスに感染しても免疫機能が十分にはたらかず発症することで爆発的な流行が心配されます。今回、発表がありました「GⅡ・17」型のノロウイルスは、既に昨年の冬には中国国内で発見されているほかアメリカなどでも同様な報告があり世界的に流行する可能性もあります。詳しくは、厚生労働省2015年冬に新型ノロウイルスの流行を警戒で確認してください。

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