ノロウイルスの潜伏期間は1日から2日
ノロウイルスの潜伏期間は、1日から2日程度だと言われています。潜伏期間とは、病原体が体内に侵入してから発症するまでの期間になります。他の病原体と比べて潜伏期間が早いのが特徴です。体内に侵入すると小腸の粘膜(上皮細胞上)で爆発的に増殖をする事で胃腸の機能が低下して発熱、下痢、嘔吐の症状が現れます。ウイルスでも別の種類であるインフルエンザの潜伏期間は、1日から5日程度だといわれています。最初に発熱の症状が現れますが、期間が短く微熱であることから気づかない人も多いようです。その後、激しい下痢や嘔吐の症状があらわれますが、下痢や嘔吐の症状は、数日から1週間程度で回復します。
ノロウイルスの構造と変異
ノロウイルスの大きさは、非常に小さく直径27nm~37nmで遺伝子情報であるRNAをもちカプシド(正20面体)構造体をもつ小さな球形のウイルスです。(※1nm=100万分の1ミリ)厚生労働省の調べによると患者がが年々増加傾向にあるウイルス性食中毒の中でもノロウイルスは特に注意が必要との事です。流行するのは11月頃から翌年の3月頃と寒い時期です。毎年、病院や老健施設などでノロウイルス食中毒やノロウイルスによる感染症が報告されています。また、幼稚園(こども園)や小学校でもノロウイルスの集団感染が発生するのは秋の終わり~冬場に集中する傾向があります。2015年は夏場にもノロウイルスの流行があり、徐々に変異していると思われます。
ノロウイルスの感染源
注意しなければいけない食材として言われていた二枚貝などの牡蠣の生食ですが、最近のノロウイルス食中毒の発生状況を見ると多くは牡蠣以外の食材である事がわかっています。リスクで高いのは、私たちヒトがノロウイルスに感染する病原体保有者が食品などに触れる事で起きる二次感染です。決して、牡蠣など二枚貝を生食することによる感染リスクも否定はできませんが、二次感染しないようにトイレの後や食事の前はしっかり手洗いをしましょう。ノロウイルスは、なかなか死滅しにくいウイルスである点も大きな特徴のひとつですが次亜塩素酸ナトリウムや加熱に対しては死滅します。食中毒の対策として加熱調理をした場合でも、60度程度の温度では実に10分以上加熱したとしてもノロウイルスは死滅しないで生存できるというデータも確認されております。加熱消毒する為には、食品の中心温度が85度から90度で90秒以上の加熱することを推奨しています。
ノ小腸で爆発的に増殖し短い潜伏期間で発症
汚染された食品を摂取することで比較的短期間で下痢や嘔吐などの症状を発症します。ノロウイルスは体内に侵入し小腸粘膜(上皮細微)に侵入して、自身のRNA情報を使い増殖を繰り返し、細胞内が満たされ細胞壁を破壊しながら新たな腸内粘膜細胞に侵入し増殖を繰り返します。徐々に小腸内の感染は拡大し胃腸の機能が低下することで下痢や嘔吐の症状があらわれます。このように感染して症状があらわれるまでの期間を潜伏期間と言います。他の病原体と比べてノロウイルスの潜伏期間は短いのが特徴です。稀にですが潜伏期間が半日程度と早期に嘔吐や下痢などの症状を発症するケースもあります。症状は、非常に激しい嘔吐や下痢、そして発熱は感染によるものですが数日から1週間程度で自然に回復し重症化することも少ないです。体内に侵入したら小腸で爆発的も増殖し糞便や時には嘔吐物として体外へ排出されます。 この嘔吐物や糞便が感染源となり人から人へ感染が拡大しノロウイルスが流行するのです。感染者から伝染する二次感染が大きな特徴と言えます。体内に侵入して症状があらわれるまでの期間を潜伏期間といいますが、ノロウイルスの場合は1日~2日程度と言われています。
他の病原体の潜伏期間の比較
疾患名称 | 潜伏期間 |
ノロウイルス | 1日から2日 |
インフルエンザ | 1日から5日 |
水痘(みずぼうそう) | 2週間から3週間 |
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) | 2週間から3週間 |
麻疹(はしか) | 2週間 |
結核 | 4週間から8週間 |
日本脳炎 | 1年から3年 |
エイズ | 数年から数十年 |